ブローカー・ディーラーとして知られ
ニュージャージー州知事
ゴールドマン・サックス・グループ共同会長
を務めた投資家
ジョン・コーザイン氏
が率いるの持ち株会社
MFグローバル・ホールディングス
は31日、米連邦破産法11条の適用をニューヨーク市マンハッタンの連邦破産裁判所に申請した。
裁判所への申請文書によると
大口の無担保債権者
は12億ドル相当を保有する債権者の受託会社であるJPモルガン・チェースや、10億ドル余りの保有者の受託者であるドイチェ・バンク・トラストなど。
また、大口株主はピラミス・グローバル・アドバイザーズやRSインベストメンツなど。
JCフラワーズなどは優先株を保有しているという。

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ひとこと
米国の政府証券公認ディーラーが倒産したことで金融マーケットでの信用不安が高まる可能性が高い。
リーマンショックが世界に信用の崩壊を拡大させた影響の歪が、政府の資金投入で過大になった財政が保持できなくなりギリシャ等欧州周辺国等のソブリン債券の信用を不安定化させている。
価格の下落が本来ある価値よりも低いと見た米国の投資サイドが資金を投入したものの回復に時間が掛かり、信用不安が晴れない状況により投資家の信頼を失い株価が急落した結果だ。
先週、MFグローバル・ホールディングスは過去最悪の赤字を発表した。
NY連銀は31日、同社との新規取引を停止した。MFグローバル株の売買も停止されていた。
欧州ソブリン債絡みの投資に関する公表が嫌気され、同社の株価は先週67%下落した。
社債はディストレスト債の水準に落ち込んでおり
欧州ソブリン債への投資
が裏目に出た結果だという。
裁判所に申請書によると、同社の債務総額は
397億ドル(約3兆1000億円)
で、資産は410億ドル。
また、金融部門の
MFグローバル・ファイナンスUSA
も破産法適用を申請した。
同社の債務は最大5000万ドル、資産は最大5億ドル。
資産保全のため破産法11条の適用申請を承認したと説明した。
米商品先物取引委員会(CFTC)によれば、MFグローバルは8月31日の時点で顧客資産72億ドルを分離された別勘定に保持していた。
なお、MFグローバルは米国の
プライマリーディーラー
(政府証券公認ディーラー)
22社の1社であり、同社ウェブサイトによれば世界で70以上の金融取引所のメンバーとなっている。