英米 対 独仏
ドイツのメルケル首相は7日、英国の
キャメロン首相
との共同記者会見で、ドイツはユーロ圏の安定化のために
あらゆる既存の仕組み
の活用を支持する用意があると発言した。
同首相は欧州を金融危機が襲う中でドイツ政府はユーロ圏を支えるため必要ならいつでも
利用可能な仕組み
を活用することを辞さないと言明した。
現在の困難な状況に照らし
ユーロ圏が支援の仕組み
を整備したことと、必要な時にはドイツがこの仕組みと合わせて取り組む用意があり、これがユーロ圏の安定を守ろうとするわれわれの強い決意の表明であることを強調するのは重要だと述べた。
しかし、どのような仕組みに言及しているのかは明確にしておらず単なる強がりとも見られかねない。
メルケル首相は独ARDテレビとのインタビューで
通貨同盟の参加国
はさらに結束を強めることが必要だと述べた。
欧州の一部が既により緊密な統合へと動いていることを指摘し
この動きは強まるだろう
と続けた。
われわれはもっと欧州になり、通貨同盟ばかりではなくいわゆる財政統合、つまり財政政策の一段の共通化が必要だ。さらに何よりも、政治統合が必要となる。
そのために力と権限を徐々に欧州に渡していかなければならなと語った。
なお、スペインが救済回避に苦戦しギリシャの
ユーロ離脱リスク
が高まる中で、キャメロン首相と米国のオバマ米大統領は
危機解決の早急な計画
を欧州に求めた。
メルケル首相は先に、欧州連合(EU)の中で2つの別々のスピードで進む展開があってもいいと発言している。
英国などとは別に
ユーロ圏の中核国
が統合を深化させる方向を示した。
ファンロンパイEU大統領は今月28、29日の首脳会議に向けて
財政統合の提案
を準備している。
ただ、メルケル首相は1回の首脳会議で画期的な進展があるわけではないとくぎを刺した。
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ひとこと
欧州統合通貨ユーロの利便性の拡大に伴う米国と英国の権益と基軸通貨としての米ドルの地位を確保するための経済戦争が起きている状態だ。
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