「通貨の競争的な切り下げ回避」再確認へ(G20声明草稿)
15、16日にモスクワで開催のG20財務相・中央銀行総裁会議後に発表される声明の草稿を
ブルームバーグ・ニュース
が入手したようで、20カ国・地域(G20)は
通貨の競争的な切り下げ回避
を再確認すると同時に
金融政策
がもたらし得る波及効果を監視する姿勢を示すとの内容がメディアから市場に流れた。
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この草稿の中の為替に関する文言は、昨年11月5日のG20共同声明に類似しているという。
11日付の草稿では、われわれは、為替レートの継続した
ファンダメンタルズからの乖離
を避け、通貨の競争的な切り下げを回避し
いかなる保護主義
にも抵抗し
開かれた市場
を維持するという協調行動を通じ、世界の不均衡の恒久的な是正達成にコミットすることを再確認するとしている。
G20の議長国を務めるロシアのシルアノフ財務相は14日、為替操作に対して
G20が従来よりも厳しい姿勢
を示すよう働き掛けていると述べた。
声明草稿はまた、各国の金融政策が他国に副次的影響を与えることがあり得ることをG20が認識しているとした上で、G20はその影響を継続的にモニターするとしている。
各国の金融政策は景気回復を支え続けながら、国内の物価安定を目的とすべきだとするこの草稿によれば、G20は
持続可能な債務水準
を決定するに当たって、引き続
き
それぞれの国に特有の状況
を配慮するとともに、公的債務と金融セクターの間の連鎖を監視するとしている。
日付は、主要7カ国(G7)が
国内目的
を達成するための政策で
「為替レートを目標にはしない」
と表明する声明を出した12日の前日のもの。
なお、金融市場では12日、G7の声明が円安を容認するものかどうかをめぐって各国に解釈がちぐはぐとなり混乱した。
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ひとこと
玉虫色の表現は市場参加者の思惑に変化を与えるきっかけにもなるものだが、方向性がばらばらでは経済回復に置いては混乱が起こるだけだ。市場の混乱をある一定程度の範囲にしておかなければ取り返しのつかないことにもなりかねない。
12日のG7における声明の表現で市場が混乱した影響から、ブルームバーグ・ニュースが入手したG20の声明の内容に変化があるかもしれない。一部不明確な部分があるようで、具体的な追加が行われる可能性はあるだろう。日本や中国をターゲットにしたようにも見えるため、世界経済の牽引といった役割を負わせるのであれば、そうした部分の配慮との綱引きになるかもしれない。
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