ロシア政府はキプロスの銀行に預ける国民や企業を助ける意思はない。
ロシアのシュワロフ第1副首相は3月31日遅くにロシア国営テレビに出演し
キプロスの大手2銀行
に預けている資金を引き出せない、あるいは失うのは大変気の毒だと考えるが、資金を失う恐れがある
預金者や企業
をロシア政府はそのような事態に対して何らかの措置を取る意思はないと言明した。
ロシアは3月、キプロスの預金課税計画を批判、キプロスからの追加支援要請を拒否した。
その後、欧州主導のキプロス救済策がまとまり、プーチン大統領はロシアが2011年12月に供与した25億ユーロの融資の再編について、キプロスと交渉を開始するよう政府に命じた。
ひとこと
当たり前の発言だろう。
国益を最大化していくことが国民全体の財産を増やし利益を得ることを目的とするのが政治家である。国民の一部の利益を優先し国全体の利益を損ねるような行為は売国奴的でもある。国民目線といったこともここの国民の目線に立つことでは国が分裂することを言いしており、国家全体の利益にはならない。
キプロスの問題は視点を変えれば国家戦略の取り組み思考を端的に示すものだろう。
キプロス経済を疲弊させることで英国空軍基地の廃止を求めて今年1月当選したアナスタシアディス大統領の追い落としを狙った可能性がある。しかしロシアはシリアにある海軍基地の存続が危ぶまれており、海軍基地をNATO軍の前線でもあるキプロスに移転させる目論見もあり、ロシア政府の資金援助がこれまで政府系民間企業を活用して陰に陽に行われてきた。
キプロスが破綻しEUを離脱すれば、ロシアが支援の手を差し出すシナリオもあった。
このシナリオまではEUは移すことが出来ず、寸止めでリスクを回避する行動が取られている。
軍事戦略的な位置からキプロスはEU並びにロシアにとっ極めて重要であることは周知の事実だからだ。
また、ギリシャ経済の回復が遅々として進まないのも、イランへの経済制裁の影響が大きいことが背景としてあるのも同じだろう。 こちらも、EU離脱になればロシアの進出が懸念されるとともに、オセロゲームのようにバルカン半島がEUからロシアの経済圏に一気に変わりかねない要素がある。ギリシャとの経済的結びつきが強いためだ。
ギリシャやバルカン半島がロシア勢力化に入ればアフリカや中東地域への食指や働くことが懸念されていくことになるだろう。
日本のメディアの流す情報は余りにも軽く裏に隠れたものを日本国民に意図的に見せないようにしており、情報社会で海外情報にアクセスできる国民が増加している環境の中では余りにも井の中の蛙的思考であり異質だ。
こうしたメディアの存在価値はないものであり、事業自得で今後は自然に淘汰されていくだけだ。稼ぎを増やす目論見から最近は危機感を煽る記事が目立って多いが、的外れなものばかりだろう。
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