スペイン 追加刺激策めぐる観測で国債上昇
欧州債市場ではドイツの憲法裁判所が欧州中央銀行(ECB)の国債購入計画
「アウトライト・マネタリー・トランザクション(OMT)」
に有利な判断を下すとの観測が広がっている。
ドイツ2年債は既発のドイツ2年債利回りは2bp低下し0.18%。前日は0.24%まで上げ、2月13日以来の高水準を付けた。
10年債利回りはほぼ変わらずの1.60%だった。
市場では5営業日ぶりに上昇している。
なお、ドイツでは40億ユーロ相当の2年債を発行した。
英国債市場では30年債相場が続伸した。
同利回り は前日比2bp低下の3.40%だった。
前日には3.47%と、2月14日以来の高水準となった。
同国債(表面利率3.25%、2044年1月償還)価格はこの日、0.29上げ97.10。
スペイン国債が堅調に推移し、ポルトガルとアイルランドの国債も買われた。
スペイン国債はファンダメンタルに基づく動きというよりは利益確定を見越した動きで入札を明日に控えたイタリア国債を上回るパフォーマンスとなった。
10年債は3日ぶりに上昇した。中央銀行が追加刺激策を講じるとの見方が強まりつつある。
ギリシャ国債はサマラス首相が公営放送局を閉鎖したことへの反発が起きており6営業日続落となった。
欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)の発表によれば、4月のユーロ圏鉱工業生産が
前月比+0.4%
の上昇となった。
前月は0.9%上昇(改定)だった。
市場では横ばいの事前予想に反して増加したことで支援材料となった。
ひとこと
欧州債券市場に資金が流れ込んでいるようだ。ドイツ憲法裁判所の判断では間接的なECBの債券買いを抑制する違憲判決は出ないと言う見方が強まっている。
そもそも、メルケル首相が支持率の向上を狙ってのパフォーマンスのようにも見える。
欧州周辺国における財政収支の抑制で失業率の上昇が起こり消費市場が縮小して、モノが売れない環境が形成されている。
これではドイツの製品も売れなくなるのはあたりまえのことだ。
経済は生き物であり、角を矯めて牛を殺すがごとき政策は愚策である。
日本が長く不況に喘いだのは口先だけの政治家の主導で、同様の愚策が繰り返し行われたことが原因だろう。
市場への資金投入も砂漠に水を撒くごとき少なさでは砂に吸い込まれ、あるいは太陽の熱で蒸発してしまい食物は育たない。
ただ、やれば良いというのが政策ではなく、適度の量が必要だ。余りに多く投下すれば洪水になり、欧米の国際資本の思うがままに日本が保有する資産が全て、海外に流されてしまい地表には食物を育てる養分すら残らない。
↓ 参考になったらクリックをお願いします。 ↓
« 日本経済の回復で円安が進む | トップページ | 米国の5月の財政収支 赤字幅が前年同月から拡大 »
「One MileStone」カテゴリの記事
- 世論操作の手法で支持率の回復は無理な話だろう(2021.01.06)
- 韓国大統領の不支持率は6割越え(2021.01.05)
- 頭が狂った評価(2020.06.03)
- 観光産業への打撃はまだまだ続きそうだ(2020.05.18)
- 新型コロナウイルス対策に78億ドル(約8400億円)を充てる緊急歳出法案(2020.03.06)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント