米国原油在庫が拡大
米国エネルギー省エネルギー情報局(EIA)が28日に発表した
週間石油在庫統計
で米原油先物・指標原油の受け渡し地点である
オクラホマ州クッシング
の原油在庫が8週連続で減少している。
この期間の減少は合計で1300万バレル程度で率にして26%に達した。
クッシングとメキシコ湾岸の製油所を結ぶ
新パイプライン
の稼動に伴い、送油能力が向上していることなどが在庫減につながっている。
クッシングの原油在庫は3659万バレル(前週比-83万7000バレル)に減少した。
なお、原油在庫は全体で約300万バレル増の3億6200万バレルだった。
米国内のシェールガス・オイルの生産が拡大しており原油の米国内生産は日量761万バレルとなり、1989年10月以来、約24年間で最高となった。
ガソリン在庫は58万7000バレル減の2億1800万バレル。
ディーゼルオイルやヒーティングオイルを含む留出油の在庫は31万6000バレル減の1億2900万バレルだった。
ひとこと
米国内の原油在庫が増加しており、今後も減少する可能性は低い。国内のシェールガス・オイルからの生産量の拡大が続いていることが背景だ。
中西部ではパイプラインが整備されておらず、オイルのみがローリー等で運搬されるものの、シェールガスは何も利用されることなく大気中で燃やされている状況だ。
シリアへの軍事作戦で戦禍が拡大したとして原油輸送が途絶しても米国経済にとっては問題ではなく価格の下落要因がなくなるだけではなく、消費地を拡大させ中長期で高価格の売買契約を欧州や新興国、日本とも締結することが可能となる。
地政学的なリスクは欧州に比べてみれば格段に低い。
ロシアにとっては戦火が広がりトルコ等が動揺し、中東が不安定化するようになれば国内のイスラム勢力の活動が活発化する可能性があり、対処しなければならない問題を含んでいる。中国も同様だろう。
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