時期尚早な引き締め転換のリスク警告
2010年2月にFRB副議長を退任し、現在ブルッキングス研究所のシニアフェローを勤めている
ドナルド・コーン氏
は、ブルッキングス研究所を通して発表した論文で、FRBが早過ぎる時期に金融引き締めに転じた場合、政策転換が遅過ぎた場合よりも
大きなリスクに直面
するとの考えを示した。
コーン氏は利上げの実施は経済の
過熱リスク
インフレ率
が継続的に目標を超えて上昇するリスクに左右されるとし
緩和的な金融政策の引き揚げの決定
は、今回はとりわけ困難なものとなるとの考えを示した。
来年1月に任期が終了するバーナンキFRB議長の後任候補として、オバマ大統領はメディアに対し
サマーズ元財務長官
イエレンFRB副議長
の両名を挙げいるが、前月オバマ大統領に個人的に面会した議員筋からの情報では、大統領はコーン氏も候補の1人として検討しているという。
なお、最近の調査でもコーン氏の名前は第3位、もしくは4位の候補として浮上してきている。
今回ブルッキングス研究所を通して発表した論文は、コーン氏が次期FRB議長に就任した場合、同氏の政策運営の方針を知る上で格好の材料となる。
コーン氏はインフレが抑制されている限り
失業率 6.5%
に低下するまで
超低金利政策を継続
するとのFRBの方針に支持を示した。
ひとこと
高年齢でもあり、短期間の就任になることを考えれば選出される可能性は低いだろう。
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