日加首脳会談で合意すればカナダ産のシェールガスを輸入
非在来型の掘削技術で生産されている
安価な天然ガス
の供給が世界のエネルギー地図を塗り替えたことは、「シェールガス革命」とも呼ばれる。
安倍晋三首相は訪問先であるカナダで24日、カナダ産シェールガスの日本への輸出について
スティーブン・ハーパー首相
と首脳会談を行う。
2019年の輸出開始に向け、合意する見込みという記事が流れた。
また、日加両国が閣僚級協議を近く始めることで一致する見通しともいう。
日本がシェールガスを輸入するのは、17年にも始まる米国産に続き2か国目となるが、カナダで掘削している企業は国際資本傘下の企業が多く、米国内で生産に従事している民族系の企業とは様相が異なっているようだ。
今回の日加首脳会談での合意が成功すれば、ガス調達先を増やすこととなり、輸入価格を引き下げる効果があるていど期待できる。
なお、
① カナダのシェールガス田から 積み出し港までのパイプラインや、ガスをLNG(液化天然ガス)化する施設を作る
② カナダの国家エネルギー委員会による輸出許可手続きを得る
③ ガ ス開発プロジェクトへの資金面の支援の枠組みを設ける。
などの課題について、年内に結論を出す方針という。
シェール層に含まれる天然ガスの採掘は水平掘削と薬剤使用による非在来型の採掘技術が確立したことで、北米で2010年頃から生産が本格化し、月単位で倍増するなど莫大な量が生産され、運搬が出来ない米国中西部ではオイルのみを車両等で運搬し、天然ガスは大気中に燃やして放出するに任せた状態となっており、天然ガスは100万BTU当たり2ドル割れまで取引価格が一時下落していた。
その後、日本で発生した東日本大震災の影響で、原発が全基停止となった影響から日本の産業のエネルギー確保や電力業界の買い漁りが引き起こされ、商品市場に溢れた資金が流れ込み価格を引き上げさせる効果となって現れ、100万BTU当たり米国内では7ドルを突破してきている。
ただ、日本への輸出に関しては更に価格が高くなり、27ドル付近まで上昇する見込みで、ここに運賃として10ドルが加算されることになりそうだ。
一方、採掘に使う化学物質による環境汚染が技術的に低い民族系の採掘業者が引き起こしており、地下水を汚染したり地下水にメタンガス等が流れ込み家庭等で使用する地下水からガスが出て火災が起きるなど問題の増加を懸念する声も多発している。
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