ポモルニク型 エアクッション揚陸艦の配備を拡大(中国)
中国で、自国海軍が保有する
ポモルニク型 エアクッション揚陸艦
への注目を高めようと中国人民解放軍の報道が継続している。
この揚陸艦は8尖閣諸島問題に絡めての日本に対する誇示するためか8月下旬にウラジオストク沿岸の日本海で実施されたロシアとの合同演習にも参加した。
ポモルニク型エアクッション揚陸艦(ホバークラフト揚陸艦))は1988年にソ連で開発された世界最大のエアクッション揚陸艦で、150tのペイロードを持ち、400平方メートルの広さの車両甲板を有している。
車両搭載用のランプは艦首にあり、1隻に戦車なら3両、歩兵戦闘車なら8両を搭載することができる。
満載排水量は550トン、最大速度は63ノット(時速113キロメートル)。
なお、55ノットでの巡航ならば航続距離は540キロメートルという触れ込み。
歩兵を乗せた場合には360人、主力戦車の場合3台、歩兵用戦闘頭車両ならば6台と、それぞれの搭乗員を積む能力がある。
ただ、上陸作戦に用いた場合、空挺部隊ほどの機動力はないが、兵員と重装備を一気に上陸させることが可能。
現在、保有しているのはロシア海軍、中国海軍で、ウクライナ海軍、ギリシャ海軍であり、中国海軍は現在2隻を運用しており、2隻がウクライナで建造中とされている。
ギリシャは4隻を保有しているものの財政難のために中国に売却されることになった。
中ロ海軍は5月11-21日に合同演習「海上連合-2015(I)」、8月23-28日には「海上連合-2015(II)」を実施した。
中国中央テレビは、ポモルニク型艦が「海上連合-2015(II)」での上陸作戦演習に参加し、砂浜に乗り上げ、前部から戦車が出てくる様子や将兵が上陸する様子などを紹介した。
中国では、多くのニュースサイトがポモルニク型艦の紹介を続けている。
解放軍報によると、南シナ海を担当海域とする南海艦隊も同艦を運用していることから中国が、尖閣諸島の領有権を巡り対立する日本、さらに南シナ海で対立するフィリピンやベトナムに対して、上陸作戦能力の高さを誇示し恫喝してているようなものとも解釈することができる。
中国当局は2016年の台湾総統選挙に向け、独立派の台頭を懸念しているため、台湾民意への警告の意味も込められているのだろう。
ただ、海上自衛隊ではCAC-1級エア・クッション型揚陸艇を6隻を取得しており、LCAC-2101からLCAC-2106までの艇番号とエアクッション艇1号からエアクッション艇6号までの艇名称が付与されている。
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