核カードとしての役割が大きい大陸間弾道ミサイルKN-08を公開
北朝鮮が10日に行った軍事パレードで虎の子の軍事情報ともいえる核カードとしての役割が大きい大陸間弾道ミサイルKN-08を公開したことから、北朝鮮は米国本土に達する長距離弾道ミサイルの開発は断念することもなく継続し、今後も発射カードをちらつかせる可能性がある。
北朝鮮が国威発揚の目的から軍事パレードを時期を同じくして「北朝鮮がミサイルを発射か?!」と全世界が注目していた。
軍事パレード直前の4日、中国共産党序列5位の
劉雲山政治局常務委員
を団長とする党代表団が、軍事パレードに出席することが明らかにされたことで発射を注ししたようだ。
中国要人の訪朝時のミサイル発射は中国共産党に顔に泥を塗ることになるためだ。
親族や軍幹部等による意見に耳を貸さず、理由をつけて多数の公開処刑等が繰り返され戦々恐々として金正恩氏に意見などを言えない状況で暴走する状況にある。
さすがの金正恩氏も中国側に配慮を示したようだ。
朝鮮中央通信と労働新聞は10日、北朝鮮がミサイルを発射しなかったことが要因ともみられるなか、軍事パレード前日(9日)には、金正恩氏と劉氏を団長とする中国共産党代表団が接見を行ったことを報道した。
労働新聞では3面全面にわたって接見と記念撮影を報じた。
ただ、最近の、北朝鮮の中国に対するネガティブキャンペーン状態の報道内容からすると異例の報道となっている。
パレード当日、壇上に上がった金正恩第1書記のすぐ横に、劉氏が並んだ。
9月に中国・北京で開かれた抗日戦勝式典に出席した崔竜海書記が端に追いやられ、式典直後には、北朝鮮が習近平氏と朴槿恵氏に対し、
「我々をひどく侮辱して極めて無礼だ」
と憤慨して非難していたことを考えれば異例の厚遇となった。
中国共産党の動きは、自国の経済悪化もさることながら、北朝鮮が暴走し崩壊すれば、満州地域の少数民族でもある朝鮮族に北朝鮮側から多数の武装難民や貧民が流出し地域的に大混乱を引き起こし社会不安が拡大する可能性があったため、金正恩氏のミサイル発射を断念させる目的があった可能性が充分にある。
ただ、援助を引き出すために北朝鮮が今後、北朝鮮がミサイルを発射する可能性は残されている。
中朝関係が改善すれば、飢えに苦しむ北朝鮮の金正恩氏は核・ミサイルという刀を鞘に収めるかもしれないといった見方もある。
中国との太いパイプを持っていた張成沢を処刑以後、冷え込んでいた中朝関係が改善すれば、背後に憂いがなくなる北朝鮮が自信を持ってしまうこととなり、日本だけでなく国際社会が金正恩体制に対するアプローチを見直す必要が出てくるかもしれない。
ただ、北朝鮮が核兵器の小型化に成功すれば、発射後の飛行距離が短い北京やソウルを狙う可能性がより高まることだろう。
飛行時間が短ければ撃墜するにしても場所が限られ、難しい対応になるためだ。
なお、米国や日本に対しては飛行時間がより長くなり途中の海洋で撃墜することは可能で被害も少なくすることも出来るだろう。
« ハッカーがダウ・ジョーンズの顧客情報3500人にアクセスした恐れ | トップページ | 色眼鏡で見るのか!! »
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- マスゴミのエゴ丸出しの報道姿勢に嫌悪感が広がる(2021.01.18)
- 国際機関が食料不足の発生を警告(2020.04.10)
- 新型コロナ肺炎は通常呼吸でも伝染の可能性(2020.04.04)
- 韓国経済は奈落の底に落ちる可能性が高い(2020.02.13)
- 驕る平家ではないが...(2019.08.22)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント