フランス大統領 国内外で「イスラム国」攻撃強化し壊滅させる必要
フランス政府は先週のパリ同時多発テロの報復としてイスラム教スンニ派武装過激派組織「イスラム国(IS)」への攻撃を国内外で強化した。
テロの首謀者とみられる
アブデルハミド・アバウド容疑者
を標的とする作戦を18日早朝から決行した。
この作戦で7人を拘束したほか、過激派2人が死亡した。
一方、イスラム国のシリア拠点への空爆を強化するため、仏空母が地中海東部に向けて出港した。
オランド仏大統領は作戦終了後に演説、全世界への脅威である軍団を壊滅させなければならないと言明した。
オランド大統領はバルス首相と内相、国防相、法相とともに大統領官邸で作戦の展開を見守った。
また、同大統領は今週、米国とロシアに相違を乗り越え協力するよう呼び掛けた。
シリアへの対応で意見の分かれていたフランスとロシアも、イスラム国に対し共同戦線を張る方向にかじを切った。
同大統領は来週、対イスラム国の作戦強化について話し合うためワシントンでオバマ大統領と、モスクワでプーチン・ロシア大統領とそれぞれ会談する予定。
仏当局はアバウド容疑者をテロの首謀者として追跡。電話の盗聴や張り込み捜査、目撃者の証言から、同容疑者がパリ郊外のサンドニに潜伏していると考えるに至った。
パリ検察のフランソワ・モラン検事によれば現地時間午前4時30分ごろに始まり7時間に及んだ作戦では若い女性1人が自爆し、もう1人の過激派が銃弾と手りゅう弾によって死亡したとのこと。
同地域は13日のテロ現場の1つ。
オランド大統領はこの日の演説で、フランスは「抗争の解決」に向けて軍事、外交両面で主要な役割を担うと述べ、シリア空爆は「必要な限り」続けると表明した。
空爆強化に向けて空母「シャルルドゴール」が18日、地中海に面した港湾トゥーロンから出航したことも明らかにした。
これでシリア空爆に出撃可能な戦闘機数は48機と今までの12機から4倍に増える。
フランスはイスラム国のシリア内拠点に対する空爆を強化し、これまでにラッカにある司令部と訓練施設を破壊した。
シリア内戦をモニターしている英国の人権監視団体、シリア人権監視団によれば、イスラム国の指導者や兵士らの家族がラッカから脱出し、イラク北部の都市モスルに向かい始めたという。
13日にパリの7カ所でほぼ同時に発生したテロ事件では129人が死亡、300人以上が負傷した。
仏捜査当局はこれまでに国内全土に捜査網を敷き、数百カ所で家宅捜索を実施した。
18日には5人が立てこもるサンドニのアパートを、警察と軍が包囲し作戦を展開した。
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