最も深刻なリセッションへの対応
ベネズエラのマドゥロ大統領は17日、テレビ演説で、ベネズエラ政府は食品・医薬品などの輸入必需品に適用される主要為替レートを
1ドル=10ボリバル
と、従来の同6.3ボリバルから引き下げると発表した。
また、中間の1ドル=約13ボリバルの為替レートを廃止し、代替となる「副次的な変動相場制」を改善するとした。
同市場では1ドル=約203ボリバルで取引されている。
また、ガソリン価格をほぼ20年ぶりに値上げするとともに、通貨ボリバルの切り下げに踏み切った。
マドゥロ大統領は3桁に達しているインフレ率とここ10年で
最も深刻なリセッション
への対応を図っている。
通貨切り下げにより国営ベネズエラ石油(PDVSA)のボリバル建て石油収入が増え、歳入の落ち込みが抑制される。
ガソリン値上げによって補助金向け支出が減少する見通しだ。
一方、通貨切り下げにより政府はコメやパンなど主食となる食品の値上げを余儀なくされる可能性が高い。
ベネズエラの燃料価格は20年にわたって据え置かれていた。
1989年2月の食品・ガソリン値上げをきっかけに全国で抗議行動が起こり、最終的には故チャべス前大統領の台頭につながった。
チャベス前大統領は「カラカス暴動」と呼ばれるこうした抗議行動の再発を恐れ、14年間の在任中にガソリン価格を値上げすることはなかった。
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