高度なスキルを必要とする職務でなかなか欠員を補充できず。
米国の連邦準備制度理事会(FRB)が7日公表した
地区連銀経済報告(ベージュブック)
によれば、米国経済は7、8月に
緩慢なペース
で拡大、労働市場は力強かったものの、賃金や物価にそれほど大きな上向きの圧力はかからなかったことが明らかになった。
また、総じて、向こう数カ月の賃金上昇期待は控えめだった。
このほか、物価上昇は「引き続き全般的にわずかだったとのこと。
労働市場では、ほとんどの地区でタイトな状態が続いた。
一方、消費は概して、前回の報告時から「ほぼ変わらなかった」とされた。
不動産や建設の分野からは、米国の
大統領選をめぐる懸念
が聞かれた。
幾つかの地区の調査先は、この先の販売や建設活動について控えめな期待しか抱いておらず、理由の一つは11月の大統領選をめぐる経済の不透明感だとした。
また、賃金の伸びは地区により横ばいから力強いとの回答まで幅広かった。
ただ、大半の地区は賃金圧力は控えめな状態が続いたと説明した。
幾つかの地区は物価が向こう数カ月に緩慢なベースで上昇すると見込んでいる。
労働市場に関しては、雇用は緩やかなペースで増加したとしており、ボストン、シカゴ、ニューヨーク、サンフランシスコ、セントルイス、ミネアポリスはタイトな状態だった。
特にボストンは「求人数が異例に多かった」と報告している。
また、多くの地区は
高度なスキル
を必要とする職務でなかなか欠員を補充できなかったと説明した。
今回のベージュブックは、8月29日までに入手した情報を基にサンフランシスコ連銀がまとめた。
米連邦公開市場委員会(FOMC)は9月20-21日に会合を開催する。
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