米国経済の7-9月(第3四半期)の成長率は前期から加速
米国経済の7-9月(第3四半期)の成長率は前期から加速した。
在庫の伸びや大豆の輸出増加が反映され、一方で個人消費は減速した。
米国商務省が28日発表した第3四半期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み、年率)速報値は
前期比+2.9%
の増加と、ここ2年で最大の伸びとなった。
事前調査の市場予想では2.6%増、なお、前期(4-6月)は1.4%の増加だった。
ただ、経済の約7割を占める個人消費は2.1%増と、伸びは前期(4.3%増)のほぼ半分にとどまった。
これは市場予想(2.6%増)も下回り、GDPへの寄与度は1.47ポイントだった。
在庫と貿易を除く国内最終需要は1.4%増と、前期の2.4%増から減速した。
インフレ調整後ベースの可処分所得は2.2%増(前期は2.1%増)だった。
なお、貯蓄率は5.7%で変わらずだった。
純輸出のGDPへの寄与度は0.83ポイントだった。
貿易と在庫は、GDPの算出において最も変動の大きな項目に含まれる。
輸出の加速は大部分が大豆の輸出増によるもの。
このため、加速は一時的なものである可能性が高いことを示しているという。
在庫投資は126億ドル増(前期 95億ドル減)で、GDPへの寄与度は0.61ポイントとなった。
企業の設備投資は1.2%増で、GDPへの寄与度は0.15ポイントだった。
内訳を見ると、機器への投資は2.7%減(前期2.9%減)、構築物への投資は5.4%増と、前期の2.1%減からプラスに転じた。
ただし、同項目は昨年、全四半期を通じてマイナスを記録、今年第1四半期も0.1%増にとどまっていた。
また、住宅投資は6.2%減と2四半期連続のマイナスとなった。
GDPへの寄与度はマイナス0.24ポイント。
個人消費支出(PCE)価格指数は、食品とエネルギーを除いたコアで年率1.7%上昇となった。
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