相場は水もの
米大統領選は終わったが、株式の強気相場は変わらず、新大統領としてはさっさと終わってほしいところかもしれない。
ドナルド・トランプ氏は、米国株の上昇相場が2826日間に及ぶという状況下で次期大統領に当選した。弱々しい経済成長やさえない企業決算をよそに、バリュエーションは7年ぶり高水準に達した。あと2年足らずなんとか持続できれば前例のない長期強気相場となり、その節目は2018年8月に到来することになる。
現在の強気相場は既に1930年代以降の平均を32カ月間も上回って継続しているので、この状況は永遠に続くかもしれない。だが、そうならないのであれば、新大統領は願わくばその痛みが早めに訪れてほしいと思うかもしれない。オバマ大統領やジョージ・W・ブッシュ前大統領の例を見れば分かる。タイミングの良い相場サイクルのおかげで、2期目就任前までには力強い株の値上がりを享受できたからだ。
ノーザン・トラスト(本社シカゴ)のチーフ投資ストラテジスト
ジム・マクドナルド氏
はメディアの取材で、どんな現職大統領も弱気相場の早め克服を望むだろうと指摘した。
米国大統領選挙年の株式相場動向と現職が再選されるかには強い関係があると語った。
トランプ次期大統領にとって、現実味があるのは2000年当時との比較で、当時はブッシュ大統領が約10年に及んだ上げ相場の後に就任した年だが、1期目の当初22カ月で相場は40%余り下落した。
01年9月11日の同時多発テロから1年が過ぎるまで底入れしない状況となった。
ただ、ブッシュ大統領にとって、これはタイミングの良い展開となり、04年の再選に向けた選挙日までの19カ月のうち、S&P500種株価指数は15カ月が上昇月となった。
再選が決まる前の1年で10%値上がりした。
また、オバマ大統領の12年再選前には、同指数は1年で13%上げた。
ひとこと
株式市場が上昇すればあとは売り時を探すことになる。
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