中国の密輸は過去からも大規模に行っている。
米国政府系メディアの
ボイス・オブ・アメリカ(VOA)
は中国の商務省は2月19日、国連安全保障理事会の
制裁決議に基づく措置
として、北朝鮮産の
石炭の輸入を停止する措置
を取ったことで、北朝鮮の船舶が中国の港に入港できずにいると報じた。
中国山東省の龍口港、石炭を専門に扱う港で、北朝鮮の船舶が頻繁に出入りしていたことで知られている。
船舶の位置情報をリアルタイムで表示するウェブサイト
マリン・トラフィック
で、この港の動きを検索した結果、他国の船が入港、荷降ろし、出港を繰り返しているのに、元山2号とフンテ1号など6隻の北朝鮮の船舶は1週間近く、港から10キロ離れた地点に留まり続けていた。
また、日本時間の2日午前11時現在、ジソン8号、クムソン8号、トンミョン9号、ソンファ2号など少なくとも4隻の船舶が、大連港の沖合で停泊している。
これら北朝鮮籍の船舶はいずれも27日から1日にかけて大連港に入港予定だった。
それ以外にも、位置情報が確認できる北朝鮮の船舶の46隻のうち、27隻が港に入港できず、沖合で停泊していた。
また、航行中になっている船舶でも、実際は沖合で旋回を続けているものもある。
これら北朝鮮籍の船舶は、商務省の
北朝鮮産石炭
の輸入停止措置により、港湾当局が北朝鮮の船舶に許可を出さないため、入港できずにいると見られることから、中国は国連安保理で採択された
対北朝鮮制裁
を、表面上ではきちんと守っている状況を見せているともいえる。
しかし、公式の情報では把握していない密輸は過去からも大規模に行われており、詳しい実態は不明である。
密輸船舶などの用いられる北朝鮮の船舶が、国際協定で航行中には常にスイッチを入れておくことが求められている
AIS(船舶自動識別装置)
をオフにしていることも考えられるためだ。
ひとこと
中国は北朝鮮の政治体制をバックアップしてきたのは事実だ。
安保理の制裁においても、同意を行うことは少なく。
制裁が行われたとしても、効果を骨抜きにする密輸で事実上何もして来なかった。
偵察衛星でモノの動きを捕捉することは可能なため、密輸も政府のお墨付きをもらって行ってきたのだろう。
全人代の大会が開催されており、この期間中は神経がピリピリしているため、制裁破りは少ないのだろう。
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