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2020年7月11日 (土)

胡散臭い金融機関

 

 ドイツ銀はワイヤーカードと
   マーカス・ブラウン前最高経営責任者(CEO)
の主要取引銀行であり、ブラウン氏は同行の地域諮問委員会のメンバーとなっており、強い関係があったようだ。
 
 アーンスト・アンド・ヤング(EY)でワイヤーカードの会計監査を数回担当した
   アンドレアス・レッチャー氏
は会計の最高責任者としてドイツ銀行に加わっている。

 ドイツ銀行のパウル・アハライトナー監査役会会長は2018年、幹部らにワイヤーカードを見習うよう指示したこともある。

 会長の称賛の言葉とは裏腹に、ドイツ銀行内部ではこの頃からワイヤーカードの成功話に対する疑いが膨らんでいたという。
 
 投資銀行部門は会計の不透明性と株価の割高感を指摘した。
 また、リスク管理担当者は市場を動揺させずにエクスポージャーを削減する方法を模索していた。
 
 19年には同行の株式アナリストがワイヤーカード株の投資判断を引き上げ、資産運用部門DWSは保有株数を200万株弱から700万株超へと増やしたものの、実態を知っていたのかドイツ銀行ではワイヤーカードとブラウン氏への融資で合意した約3億ドル(約322億円)の大半について、理数ヘッジをかけたり巻き戻したりし、リスクの削減を行っていた。

 ただ、同年9月にはワイヤーカードの5億ユーロ(現在のレートで約600億円)の社債発行を支援したものの、自らは取得せず、他の投資家に売却しており、問題となる事態を把握していたようにも見え、リスクを抱え込みたくなかったとの指摘もある。
 
 11月にはブラウン氏に対するマージンローンを更新しないことを決定している。
 
 この事情に詳しい関係者によると、ブラウン氏は結局、米アポロ・グローバル・マネジメントなどプライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社の後押しを受けた小規模の独地方銀行オルデンブルク州立銀行から融資を確保することに成功した。

 こうしてワイヤーカードが現金の所在不明を発表した時、ドイツ銀行にはブラウン氏に対する貸し付けはなかったことが明らかになった。
 
 同行はワイヤーカードに合計で約16億ユーロの融資残がある銀行15行の一つではある。
 
 DWSは6月にワイヤーカードとブラウン氏に対して訴訟を起こす計画だと発表していた。


   

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